EA経過報告2021年7月 改善の視点
初めに
このカテゴリーの記事は、合同会社MIGISANと某システムエンジニアさんと共同で開発中のEA(エキスパートアドバイザー)に関するお話を、ロジックの守秘に抵触しない範囲で、フォワードテスト、バックテストの結果などを交え、書き連ねていこうと思います。
また、これからEA導入をお考えの皆様、あるいはEAについて全く無知という方に、少しでも役に立てる記事になればと願っております。
★7月の成績と実績と改善ポイント
🔷7月1日~7月2日
6月の改善も経て、成績もPF(プロフィットファクター)1.5弱 ドローダウン率も20%台にできたので、満を持して、法人口座へ実装
いきなり3連敗 (>_<) 6月もそうだったけど、3連敗好きやねえ。
チャートを眺めていると、エントリー時におく初期ストップ条件が違っていれば、この3連敗は1勝で終わっていることに。
しかし、この3連敗がなくなったところで、トータルの成績が下がってしまっては改善の意味はない!
プログラマーさんへ改善の要点を伝え、バックテストデータを取っていただくと、
※2016年2月→2021年5月通期の(TDS Alpari 1分足ティックデータ・変動スプレッド適用)
勝率はUP ドローダウン率もUP → 改善案 即採用
🔷7月6日 1勝 半利確&ストップ建値+α
🔷7月9日
午前中にいきなりエントリー しかし、エントリー条件を満たしていない。
どうやら、何らかのバグが発生したようだけど、原因不明で、デバックを仕込んで再現を待つことに。(結果はちょいプラス)
🔷7月12~16日 1勝2敗
ここで、概ね破綻しないことはわかったので、口座資金を倍に
🔷7月28日~29日 2連勝
★詳しいトレード履歴は、ゴゴジャンのリアルトレードにて実測を公開しておりますので、そちらをご覧ください。👇👇👇
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★なぜEA 開発は難しいのか 1
今回のEAの開発において、私(弊社代表)が、ロジック構築と視認による改善項目発見を、プログラマーさんが、プログラミング&テストおよびデータ分析を行っておりますが、ただ、買うか売るか何もしないの3択しかないトレードですが、実際にはトレードロジックに絡む要因は、山のようにあります。
以下、可能な限り上げてみたいと思います。
A エントリー条件ロジック(エントリー制限ロジック)
コンピューターに動作をさせるには、数値的な条件設定が必要となるのですが、
まず、何をもってエントリーの決め手とするか?これをコアロジックと定義するとします。
前回の記事で書きましたが、今回のEAのコアロジックは、弊社代表が独自に開発した、
最終兵器的オシレーター複合使用法「DCPアルティメット」
を使用しています。
以下、商品販売ページのリンク👇👇👇
MT4/5の標準オシレーターを5種9本組み合わせていますが、強いトレンドの発生を一目で可視化できます(オールシンクロ)。(アルティメットの機能はそれだけではないです.)
これがまずGOLDの15分足で、オールシンクロになることを第一条件にしています。(15分足というのもデータを取って決定しています)
これだけでも複雑な条件をクリアしていることになりますが、それだけではありません。
他にもエントリー条件(エントリーしない条件)を決定するために、以下の制限を重ねています。
1・上位足との整合
2・別のインジケーターと、あるMAとの位置関係
3・別のオシレーターによるエントリー制限
これらもすべて、変数である以上、データを取って決定
これだけでも、かなり複雑な条件をクリアしていることになりますね。
B Stop(損切・撤退)の条件
初期エントリー時にストップをどこに置くか?
実はこれも非常に大切で、これもデータを取った上で決定しています。
C Stop (利確・半利・建値+への移動・トレイル)
まず、部分利確した方がいいかどうか? それはどういう条件(含み益が?pipesとか)か
建値(+α)の位置へ、Stopを移動させる方が良いかどうか? 移動させるにしても、それはどういう条件か(+α)をどこに置くか
トレイルをした方がいいのか?するにしても、どのような条件でトレイルさせた方がいいのか?
これらもすべて、変数である以上、データを取って決定します。
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★なぜEA 開発は難しいのか 2
基本的には 勝率×RRR(リスクリターンレシオ)で決定されていくはずの、トレード成績ですが、他にも成績指標という物はあります。
ある期間あたりの成績の決定要因 勝率×RRR×期間あたり取引総数
これによって、ある期間あたりの損益総額が決定されます。
例えば、勝率が下がってもRRRが高いと勝てる場合があります。しかしその為に取引総数が減っては獲得金額は下がる。
勝率が良くても、RRRが下がると獲得金額は下がります。(以下ループ)
ある期間あたりのとしつこく書いているのは、相場の状況というのは、期間で変動していくからです。
★なぜEA 開発は難しいのか 3
相場の状況というのは、期間で変動していきます。
時としてスプレッドが開いたり、ショック相場になったり、長いレンジが続いたり、ボラが上がったり下がったり。
単年度だけ、めちゃくちゃ成績が良くても、他がだめでは良いEAとは言えないでしょう。
ですので、ある程度長い期間を通しても、そこまで損失を膨らませずに結果的にはプラスになっていく。
こういうEAなら手もあまりかからないし、安心できますよね。
しかし、この、相場状況が変化していく中で利益を出し続けるロジックを編み上げ、それを機械に実現させる事が、いかに至難の業か。
また、ある期間によって獲得利益が高くても、最大損失を50%も出すようでは安心して使用することはできませんよね。
ドローダウン率を見ていく必要があります。
では、ある程度長期にわたってとはどれくらいか? 私は最低でも現在から遡って5年は必要と考えています。
例えば金ですと、2016年あたりから今年までであれば、低ボラレンジ相場も、イケイケどんどんの高騰相場も、コロナショック時のジェットコースター相場もすべて含まれています。
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さて、以上を踏まえたうえで、もう一度、現在実装しているEAのバックテストデータを見てみましょう。
2016年2月→2021年5月 金15分足 (TDS Alpari1分足ティックデータ 変動スプレッド適用)
なお、リスク2%固定の複利運用型となっております。
しかしそれでも未来はわからない・・・来月へと続く