二本の移動平均線とロウソク足でトレードしてみよう その③ーA
こんにちは、MIGISAN(みぎさん)です。今回で「初心者の為のチャートテクニカルクリニック」第3回目となりますね。
今回の記事のテーマは「ラインを引く」
皆様が良くご存じであろう基本的なテーマでもあり、かつ奥深いテーマとなりますから、1回の記事で終わらない可能性がありますが、ここではあくまでも、「初心者のための」必要最小限かつ初歩的であり基本的な内容を取り上げ、少し掘り下げていこうと思います。
が、まずは前回の復習から
migisan-official.hatenablog.com
さて、前回の記事で、ロウソク足とSMA20だけを表示したチャートでトレードする場合の、問題点と解決策そのⅡまでの話でしたね。振り返りますと、
SMA1本表示トレードの欠点は、SMAとロウソク以外に判断根拠がないという点でしたが、これに対する対策として、以下の3点を上げました。
A このまま何とかする
B インジケーターを追加する
C 時間軸を変える
そしてまず、解決策 A このまま何とかする 場合に絞り、さらに以下の対策を挙げました。
A-1 SMA20からプライスがあまりにも乖離(離れた)した所ではエントリーしない
A-2 ロウソク足の推移を判断に取り入れる
Aー3 ラインを引く
前々回では
A-1 SMA20からプライスがあまりにも乖離(離れた)した所ではエントリーしない。
そして前回は、それではSMA20付近に滞在するプライスが、上へ行くのか下に行くのか、(あるいはそのまま滞留するのか)わかりにくいという問題についての解決策として
A-2 ロウソク足の推移を判断に取り入れる
という解決策について少し掘り下げて解説をいたしました。実際のトレードでは、
B インジケーターを追加する
C 時間軸を変える
という対策を取れば、比較的解決は容易なのですが、ここではあくまでも
※ロウソク足とSMA20だけを表示したチャートでトレードする(時間軸も変えず、インジは追加しない)
という条件での話ですから、であれば、SMA20 付近に滞在するプライスの挙動をどのようにチェックしているかという点について、以下の3つのチェックポイントを挙げました。
P-1 SMA20から完全にロウソク足が離れているかどうか?
P-2 上昇の場合、SMA20 を上に離れた後に起こる下降が、SMA20に触れずに止まり、あるいは触れてもブレイクせずに再度上昇するか?(下降は逆)
P-3 さらにP-2の状態で発生した再上昇が、直前上昇の最高値を上にブレイクするかどうか?(下降は逆)
さて、前回の記事を踏まえて宿題を出していましたね。
※前回の宿題 ロウソク足とSMA20だけを表示して、時間軸も変えずに実際にトレードして勝ってみよう!ただし今日のロウソク足推移判断P-1/2/3を意識すること
宿題やった人! ( ´ ▽ ` )ノハーイ
実際の私は、絵文字のようにかわいくない、昨日ひげをそったので髭もないただのおっさんですが、それはともかく宿題check!
恥ずかしながら、失敗エントリーの図です。上のエントリー線の場所をチェックしてみましょう!
二度寝から起きてチャートを開いた時には、既に理想のエントリーポイントも途中で入るポイントも遠ざかっていました。いわゆるタイミングを外した状態ですね。
それでも一応、プライスの挙動の3つの条件を満たしていますので、「宿題だから、いいかあ」
と、やっつけでエントリーしてみました。ダメな見本ですが、よく見てみましょう。
P-1 SMA20から完全にロウソク足が離れているかどうか?
P-2 上昇の場合、SMA20 を上に離れた後に起こる下降が、SMA20に触れずに止まり、あるいは触れてもブレイクせずに再度上昇するか?(下降は逆)
P-3 さらにP-2の状態で発生した再上昇が、直前上昇の最高値を上にブレイクするかどうか?(下降は逆)
これらの条件は満たしていますね。でも
A-1 SMA20からプライスがあまりにも乖離(離れた)した所ではエントリーしない
この条件はみたしていません。(;´・ω・)
※余談ですが、タイミングを外したら観察徹底!
(ちなみにラインを引いてありますが、ラインは後引きで、エントリー時はロウソク&SMA20のみ表示でした。念の為)
さて、上のスクショには
①理想のエントリーポイントと、②途中で入る場合のポイント、
さらにA・B・Cと青枠で示された部分
を示していますが、これら全てが、
対策A-1ならびにA-2のポイントP-1/2/3をきちんと満たしています。
利確をどうするかの問題は残りますが、少なくとも全て勝てているポイントです。
念のため、上のポンドルはストップにかかりましたが、その後どうなったか見てみましょう。
いやあ、勿体ない!
*通常私は、エントリーしたポイントのSMA20のちょっと先(SMA25だったり、近ければSMA52、あるいは直近安値)のちょっと下にストップを置きます。このエントリー時にそうしていれば、のストップラインがタラればストップ①
この日忙しかったので、やっつけっぽい処理になりましたが(言い訳すなー!)もう少しじーっと観察していて、本来のルール通りのエントリーをしているならポイントAでのエントリーとなります。
そうしていた場合、置いているであろうストップが、タラればストップ②。
そこらにストップを置いてしばらく放置していても、優に100pipes以上獲得できていますね。
ルールを守ったエントリーや撤退がいかに大切か。少しわかっていただけましたでしょうか?
ルールを守ることの大切さは、過大な損を防ぐ為という消極的効果を強調して訴えられがちですが、同時にメンタル面においても優位になりますから、より有利な利益獲得へとつながる積極的な効果があることを頭に入れておけば、よりルールを守りやすくなるでしょう。
ちなみに今、このブログを書きながらビットコインFXのトレードを小額でやっていますが、現在のエントリーは以下です。
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さて、ここからが本題です。ラインの話へと移りましょう。(前置き長い?)
まず、一口にラインと言っても, トレンドライン/水平線/チャネルラインなどの代表的かつ基本的なラインから、あたかも
「俺が相場を支配してるぜ!」 (; ・`д・´)ドヤ 的な、個人名を付けたラインまでいろいろあります。
※余談 例えば、もしビキニラインに、織田信長ビキニライン!とか名前つけてどやっていたら、(織田信長くらいだったらかっちょええかもですが・・・)個人的にはちょっと恥ずかしい気が・・・
それはともかく、ここではあくまでも
※ロウソク足とSMA20だけを表示したチャートでトレードする(時間軸も変えず、インジは追加しない)
という条件のもと、上記、A-1/2の解決策を用いたうえで、なおかつ出てくるであろう問題を解決するためにラインを引くことが主眼ですから、その線に沿って話を進めていきます。
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ラインを引いてみよう!その① トレンドラインを引く
まず、一口にトレンドといっても、そもそも時間軸や起点の取り方で、どこからどこまでをトレンドとするかの判断が変わってきます。当然それによってトレンドラインも引き方が変わってきます。
どういうことか?まず、直近ポンドルの1時間足のチャートにトレンドラインを引いてみました。
通常、トレンドラインというのは、上昇トレンドラインは、上昇の波の(目立つ)安値と安値を結んだライン、下降トレンドラインは、下降の波の(目立つ)高値と高値を結んだ斜めのラインを指します。
そんなの知ってる~ (。-`ω-) という方も多いでしょうが、とりあえず上の定義で行けば、スクショのラインの引き方は、間違いではないでしょう。
しかし、現実はそう甘くない!
例として、時間をさかのぼって①から②の局面でトレードをしていると仮定しましょう。すると、その局面での高値と高値を結んだラインを引いていくどうなるか?
(;´・ω・)(;´・ω・)(;´・ω・)(;´・ω・)(;´・ω・)(;´・ω・)(;´・ω・)(;´・ω・)(;´・ω・)(;´・ω・)(;´・ω・)(;´・ω・)(;´・ω・)
って、困ったことになります。いや、こういう引き方もありなんです。別に間違いではありません。
さらに、直近15分足のチャートを見ましょう。
一見整然としたチャートですが、時間を巻き戻して左端から時間が進んで、ただやみくもに高値→高値/安値→安値を結んでいったとすると、
( ;∀;) ( ;∀;) ( ;∀;) ( ;∀;) ( ;∀;) ( ;∀;) ( ;∀;) ( ;∀;) ( ;∀;)
( ;∀;) ( ;∀;) ( ;∀;) ( ;∀;) ( ;∀;) ( ;∀;) ( ;∀;) ( ;∀;) ( ;∀;)
って、なっちゃうんですね。
そしてこれも、間違った引き方ではありません。しかし実用に耐えるかというと?
なぜこういうことになるか?それは軸が決まっていないからです。 軸がない以上、ラインの引き方は人それぞれになっちゃいます。なので、Twitterとかでライン論争が起きたり、俺の!ライン(アメリカ人はそんなの多分知らない)みたいなものがたくさん出てきたりするのでしょう。
※ちなみに余談ですが、よくインジは後付け的な意見をTwitterで見かけますが、私に言わせれば、ラインこそ後付けです。(役に立たないということではない)
インジは、それがいいか悪いかは別にして、リアルタイムに相場の状況に沿って変化しますし、例えば1HのポンドルのSMA200は、世界中のだれが見ても同じです。
なので、ここではシンプルに、
※ロウソク足とSMA20だけを表示したチャートでトレードする(時間軸も変えず、インジは追加しない)
という条件のもと、上記、A-1/2の解決策を用いたうえで、なおかつ出てくるであろう問題を解決するためにラインを引く
という、初心者の為のお題に戻りたいと思います。
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まず、以下のスクショをご覧ください
先日の金の下落の15分足に、まずトレンドラインを1本引いてみました。
あれあれ?SMA20沿いにきれいにラインが引けていますよね。これはSMA20そのものが世界中で意識されやすいこと、それ故に抵抗として機能しやすいという性質があるからなのですが、主要なSMA(20/25/52/75/200)沿いにラインを引くというのは、有効なラインの引き方の一つでもあります。が、それはさておき
実際のエントリー方法として、
P-1 SMA20から完全にロウソク足が離れているかどうか?
P-2 上昇の場合、SMA20 を上に離れた後に起こる下降が、SMA20に触れずに止まり、あるいは触れてもブレイクせずに再度上昇するか?(下降は逆)
P-3 さらにP-2の状態で発生した再上昇が、直前上昇の最高値を上にブレイクするかどうか?(下降は逆)
この条件が継続している限りは下にエントリーしてもよいのですが、もう一つ
A-1 SMA20からプライスがあまりにも乖離(離れた)した所ではエントリーしない
さらに、SMA20を逆にブレイクされたら一度撤退する
という条件を守った方が良い。そして、これらを守っていれば、大勝ちできるパターンですね。
あれ?ラインいらなくね?
と思われるかもしれませんが、しかし、しかし、現実はそう甘くない!
上のスクショをちょっと加工して、この下落途中でチャートを見ていたとします。
さらに、つい迂闊にスクショの矢印のポイントで下にエントリーしたと想像してください。
さて、実際のトレードではこの右端のシーンでは上に行くかも知れなかったのです。
タイミングを外した状態ではエントリーしない方が良いのですが、ついやっちまうことは人間だれしもありますね。
それで、右端のSMA20ぎりぎりに近づいてきたプライスに対して、時間軸も変えずにインジを他に使わないなら、エントリーする(あるいは見送る)タイミングを取る際に、ラインが役に立ちます。
図中に説明した通り、一見トレンドライン沿いに下降しているように見えるプライスも、細かい波形を描いています。そこでトレンドに途中に乗る際に、他にインジも加えない、時間軸も変えないのであれば、戻しの上昇にトレンドラインを引いて、そのラインをブレイクするタイミングを計ってエントリーするという使い方もできます。
※余談ですが、細かいラインの使い方については、
この方が書いていらっしゃる、こちらのブログが参考になるかと思います。
↓リンク
丸投げではありませんが、勝手にご紹介 ( ̄∇+ ̄)vキラーン
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さて、話は元に戻しますが、もう少し具体例を見ていきましょう。以下のスクショは実際に上記のルールを守ったうえで、ラインを活用してエントリーした図です。
※ロウソク足とSMA20だけを表示したチャートでトレードする(時間軸も変えず、インジは追加しない)
という状況において発生するであろう問題の解決策
A-1 SMA20からプライスがあまりにも乖離(離れた)した所ではエントリーしない
A-2 ロウソク足の推移を判断に取り入れる
P-1 SMA20から完全にロウソク足が離れているかどうか?
P-2 上昇の場合、SMA20 を上に離れた後に起こる下降が、SMA20に触れずに止まり、あるいは触れてもブレイクせずに再度上昇するか?(下降は逆)
P-3 さらにP-2の状態で発生した再上昇が、直前上昇の最高値を上にブレイクするかどうか?(下降は逆)
Aー3 ラインを引く
これらすべてを満たしたルール通りのエントリーです。
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補足 抵抗機能と・ブレイク&ロールリバーサル
補足とか、おまけとか書くと、ちゃんと読まない人が多いですが、実際には非常に大事なことが書かれていたりします。
また余談ですが、このSMA20を軸に組み立てた、私なりのデイトレード手法をシンプルな形でまとめて解説した「鬼ごっこ2020」も、わずか20ページ強という簡潔なまとめ方をしていますが、ちゃんと読んでない人が多いです。
で、実は主要なSMAや意識されやすいきちんとしたラインは、抵抗として機能することが多いです。
抵抗として機能するということは、そのポイントに反対売買のオーダーが少なからず存在するということでもあり、
例 下降中の戻り上昇をSMA20 が押さえ続ける=SMA20沿いに売りオーダーが買いオーダーより多く存在する
それをブレイクするということは、売買のバランスが均衡状態になった、あるいは逆転した可能性を意味します。
ですから上のスクショのように、プライスがSMA20を上に抜け切れず、再下降し、抵抗として機能しているラインをブレイクした=下向きに強い値動きが発生しやすい。
という展開になります。
しかし、ブレイクについてはちょっと注意した方が良い点があります。よほど勢いが強い場合を除いて、出来る限りロールリバーサル(役割逆転)を確認した方が良いです。具体例を見ていきましょう。
先日の金太郎の下落途中、青丸で囲ったところのトレンドラインがロールリバーサルをしています。(抵抗機能が逆転)上のスクショを取った時点では既に利確していますが、実はここで、上のエントリーとは別に追加エントリーしています。
もう一つ付け加えるならば、青丸で囲った部分のすぐ上の白い線SMA200でもロールリバーサルが起こっていますので、確認してみてください。
さて、長くなりましたが、最後に二枚スクショを見ていただいて今回の記事を終わりにしたいと思います。二つ前のスクショの、その後です。
なにやら黄色い線がありますね。そして、
ということで、次回のテーマは水平線について。以上、続く!
今週の宿題
※ロウソク足とSMA20だけを表示したチャートでトレードする(時間軸も変えず、インジは追加しない)
という状況において発生するであろう問題の解決策
A-1 SMA20からプライスがあまりにも乖離(離れた)した所ではエントリーしない
A-2 ロウソク足の推移を判断に取り入れる
P-1 SMA20から完全にロウソク足が離れているかどうか?
P-2 上昇の場合、SMA20 を上に離れた後に起こる下降が、SMA20に触れずに止まり、あるいは触れてもブレイクせずに再度上昇するか?(下降は逆)
P-3 さらにP-2の状態で発生した再上昇が、直前上昇の最高値を上にブレイクするかどうか?(下降は逆)
Aー3 ラインを引く
これらすべてを満たしたルール通りのエントリーをしてみよう!
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おかげさまで皆様から非常に高い評価を頂き、活用いただいております。
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まだまだ山のようにDM頂いていますが、この辺で。
購入のご検討に置かれましては、レビュー以外にコミュニティーの質問や購入いただいた方々のコメントもしっかりご覧いただき、慎重にご判断くださいませ。よろしくお願いします。
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