第1講 二本の移動平均線とロウソク足でトレードしてみよう その①
はじめに
このカテゴリー記事は、主に初心者の方へ向けての、トレーディングチャートにおける代表的なインジケーターを取り上げ、実際のトレードにどう役立てていくのかを解説していきます。
そんなの知ってるー (∩´∀`)∩ と、馬鹿にする方はどうぞどうぞ読み飛ばしてください。ただし、基本を疎かにするものは基本に泣くという言葉をお忘れなく。
トレードを始めたばかりの初心者の方は、(初心者の頃・・ああ、今思いだすと恥ずかしい失敗を数限りなくやったものです。今でも時々やらかしますが・・・)(/ω\)、ネットや書籍等でトレードにおける情報を色々集める中で、まず今回取り上げる移動平均線(MA)というインジケーターを目にすると思います。
移動平均線とは、その時間足チャートの指定された期間(現在から過去にさかのぼってのロウソクの本数と理解していいです)の終値の平均値をつないで、線として視覚的に見えるようにした最も代表的なインジケーターです。
例えば5分足チャートでのSMA20であれば、過去にさかのぼって20本分の終値の平均値の推移が線として描画されているということです。
あまりにも代表的なインジケーターであり、ありふれたものですから、その性質や使い方をよく理解せぬままに、なんとなく見ている人も多いと思うのですが、私の個人的な見解かもしれませんが、世界で最も使われているインジケーターであり、世界中のプロトレーダーで移動平均線を無視している人はおそらく一人もいないと言っても過言ではないほどの、最強のインジケーターといえるでしょう。
MAにもいくつか種類があり、単純移動平均線(SMA)指数加重移動平均線(EMA)他いくつかありますが、ここでは単純に単純移動平均線(SMA)を取り上げたいと思います。
私が初心者の頃、2本の移動平均線が期間の短い方が長い方の上にクロスしたら(ゴールデンクロス)買い、短い方が長い方の下へクロスしたら(デッドクロス)売りと書いてある記事を目にして、しかもそこに示されていたチャートが日足で、「ああ、日足チャートがGC(ゴールデンクロス)だったら買っておけばいいんだな」と思い、買っては負ける。「DC(デッドクロス)だから売ればいいんだな」と思って売ると負ける。で、「役にたたないやんこんなの」としばらく見過ごしていた時期もありました。
ほんと大馬鹿野郎ですね。(/ω\) 過去から現在にわたってずっと使われているものに、大事ではないものは一つもない。鍋を例にとると、縄文時代から鍋は鍋です。
さて、具体的に進めていきましょう。まず、ポンドル15分足のチャートに1本の移動平均線を表示したチャートです。
直近のポンドル15分足にSMA期間20を表示しました。このSMA20 はSMA200 と並んで最もよく使われるSMAの一つではないでしょうか?ちなみに現在、投資専門情報サイトゴゴジャンで販売中のテキスト「シンプルなデイトレ手法・鬼ごっこ2020」にも、このSMA20は主役級で登場しますが、それはさておき。
この図だけ見ると、「おっ?SMA20だけでトレードできるかも」と思われるかもしれません。SMA20より下にプライス(ロウソク足)があれば売りで、SMA20より上にプライスがあったら上にエントリーすればいいのではないか?と容易に想像がつきます。実はこの1本SMAトレードは古典的ながらも強力な手法として、今でも多数のトレーダーが採用している方法でもあります。
もうひとつ、画像をあげましょう
ドル円日足チャートにSMA20を表示させたものです。「うわ、SMA1本トレード行けそうじゃね?」と思うでしょう。私は今現在はデイトレードを主体にたまにスイングをしますが、(スイングトレードにおいては特に)このSMA20の1本を軸に(使っているインジケーターは他にもある)トレードルールを組み立てています。
「なんだ、トレードって簡単じゃね?」と思われた方もいるかもしれません。しかし、単純移動平均線1本とはいえ、物事はそう単純ではないのですね。
※余談ですが、Twitterで、FXは簡単とか煽っているアカウントをしばしば見かけますが、まあ信用しない方がいいと思います。エンタメとしてみる分にはいいですけど ('ω')ドウナッテモシラン('ω')
では、先ほどのポンドル15分足を加工して、あるシチュエーションを見ていくことにしましょう。
右側を隠してみた図
もし、上記のような場面でたまたまチャートを見たと仮定します。トレードにおいて、アクション開始の行動選択肢は3つしかありません。(損切設定などは除く)
1静観する
2ロングする
3ショートする
前のチャートがないものとして仮定してください。さて、この記事を読んでいるあなたはどの選択肢を選びますか?
初心者の方(あるいは何年トレード歴があっても)は3を選択する人が多いでしょうね。SMAよりプライスは下にありますし、ロウソク足の長さを見ても、下落の勢いは強そうですから妥当な選択とも言えます。
勿論、上のチャートを見ていれば、2のロングするが正解といえますが、それは後付けの正解であり、このシチュエーションの最中であれば、1の静観するが正解でしょう。
※アクションの選択肢としては、必ず静観するを1にもってきてください。ロングするかショートするの2択しかない人は往々にして負け組です。これはトレードにおけるパラドックスの一つですが、何もしない時間が長い人ほど勝ちやすいという側面があります。勿論、何もしなければ利益は取れませんが、損もしません。
で、話は元に戻りますが、SMA1本表示トレードの欠点は、SMAとロウソク以外に判断根拠がないという点です。トレードにおいては、「いついかなる時も、次に上に行くか下に行くかは誰にもわからない」を基本として行動すべきなのですね。
そしてこの判断根拠が多ければいいという物でもありませんが、あまりにも少なすぎるとこれはこれで困ったことになりやすい。
でも、勝ちたいですよね。ではどうしたらよいでしょうか。選択肢としては以下の3点が考えられます。
A このまま何とかする
B インジケーターを追加する
C 時間軸を変える
この記事で全部書くのは、書く方も読むほうも疲れますから、一つ一つ検討していくことにしましょう。
まずは、Aのこのまま何とかする。とはいえ、インジも追加しないわけですからどうするか?これについては以下の3点の対策が考えられます
A-1 SMA20からプライスがあまりにも乖離(離れた)した所ではエントリーしない。
A-2 ロウソク足の推移を判断に取り入れる
Aー3 ラインを引く
まず、A-1から見ていきましょう。まずは下のスクショをご覧ください。
上の直近ポンドル15分足での理想的なエントリーポイントに印を付けています。後付けの解説に過ぎないと言えばそうですが、全てに共通点がありますね。このようにエントリーポイントをSMA20の近くに置く、逆に言えば、あまり離れすぎたところではエントリーしない方が良い。これは覚えておいて損はありません。
しかし、この解決策にも問題点があります。SMA20の近辺に滞在するプライスが上に行くのか下に行くのか判断がしにくいということです。
単純にSMA20より下だからショート、上だからロングでは、赤枠で囲った小レンジに突入してしまった場合、目も当てられないことになります。
この問題を解決する方法はいくつかあります。
A-2 ロウソク足の推移を判断に取り入れる Aー3 ラインを引くを始め、BやCの選択肢が解決策としては有効です。
そこで次回は、A-2 ロウソク足の推移を判断に取り入れるについて詳しく解説していきましょう。続く!
今週の宿題
SMA期間20を1本だけ表示したチャートで、実際にトレードして勝ってみよう!
(少額かデモ口座でやってね。損をしても責任は取りません)
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